熊本地震でお亡くなりになった方々へ哀悼の意を表します。

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地震からお墓は守れるか。

こんにちわ。石屋のけんすけこと清水屋5代目予定の清水健介です。僕の自己紹介についてはこちらをご覧くださいね~。

昨夜、非常に残念なニュースが流れ茫然としてしまいました。熊本で最大震度7の地震がおきてしまいました。今もなお続く余震で住民の方々の不安は計り知れません。土曜から日曜にかけて天候も崩れるそうなので緩んだ地盤がどうなるかも心配です。

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道は崩れ 墓石が倒れている。

ヘリやドローンなどで熊本の上空からの写真がネット上、テレビに多く出ています。地震の時によく撮影されるのが崩れてしまっているお墓の写真です。このような写真がよく出る度に耐震構造になぜしていないんだ!欠陥じゃないのか!との声を聞きます。

お墓は精神的な面が多い。

墓石自身を神聖なものとしてとらえることも多いのがお墓です。地方によっては免震接着剤、ステンレス棒などの異物を石の中に入れることを嫌う地域もあるのです。ですので墓石を接着せずに積むだけという施行をするところも多いですし、お墓にセメント目地、コーキング目地を入れないところもあります。

なので地震によって倒れてしまう。これはある意味仕方のないことだと思っています。

では接着剤を使えばお墓は倒れないのか?

答えはNOだと思います。東北の地震の時に多くの被災した墓所に行きましたが接着剤を使った工法で比較的新しいものでも石は飛び、基礎から上がすべてズレていました。

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石塔には金具が入っているが飛んでいる。

接着剤がねじ切れ、場所によっては墓石は飛んでいる。それくらい強烈な力が働いているのです。うちの会社で使っている免震接着剤も震度5、6は耐えられるかもしれません。ですが震度7は?と問われると何ともいえないのが現実です。

では何もせずにいいのか?

僕は出来る限りやれることはやったほうがいいと思います。

ではその方法は?

D-BOX工法

先ほどまで書いたのは接着剤で石と石をくっつけるというものです。このD-BOXというのはTBS『夢の扉』でも取り上げられ、名古屋工業大学名誉教授である松岡元氏の理論を元に、メトリー技術研究所 野本太氏が開発した地盤補強、振動低減対策、液状化対策などの効果を持つ地盤改良製品です。

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なんのこっちゃわからないかもしれませんが、いわゆる

土のうなんです。

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このタイプはお墓用ではなく、建築関係で使う大きさ。

DBOXは地盤補強と振動低減の両方を実現させる。

当初、軟弱地盤の補強のために考えられたDBOXですが、地震にも効果があることが証明されました。僕が初めて使った工事がお寺さんの鐘楼堂(鐘つき堂)の移転工事です。古いものですし地震対策をしたほうがいいと思ってDBOXへ行きつきました。

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このように敷きつめ点圧します。その後基礎コンクリートを打ち鐘つき堂を移転させました。

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移転後の鐘つき堂 基礎の下にはDBOXが施行されている

お墓の場合

このような墓所用の小さなDBOXを基礎の下に入れます。また、お墓を作るときには当然免震用ボンドなどを併用し施行しています。

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現段階でお墓を地震から守ることができる方策はここまでが僕の限界。

色々考えてこの工法までたどり着きましたが、当然価格は通常よりも高くなりますしお施主さんの理解がなければ作ることもできません。東京では今回のような震度7の地震にあっていないので地震に絶対耐えられます!ということが断言できないのが歯がゆいのですが、やれることをやるというのが清水屋の姿勢と思っていただければと思います。

ちゃんとDBOX施行資格をとりに佐賀まで行きました。

野本教授の話しを聞きテストもしてきましたよ。

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髪の毛はねまくってますね…。これが免許

DBOX責任者

地震後にみんながとる行動

伊豆・新潟・東北で起きた地震の共通点ですが、地震が起きた翌日などにお墓を心配になり見に行くという行動をとられた方が圧倒的に多かったそうです。

自分の命が助かってありがとうとご先祖様に伝えに行った

というエピソードを何回も聞きました。余震の続くなか夫婦で倒れたお墓をなおしに行ったということも聞きました。実は東京でも震災翌日の3月12日には多くの人がお寺に来られお墓の状況を確認していました。それくらいお墓というものは大切なものなんだと改めてわかったエピソードでした。

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この記事を書いた人

清水 健介
清水 健介この記事を書いた人
創業明治10年東京都上板橋の石材店清水屋5代目社長の清水健介です。令和元年に5代目就任。学生時代からやってきた納骨回数は2000回を超える。お墓、石のことなら何なりとご相談をいただければと思います!お墓を作ったはいいけど、コケだらけなんか嫌!“また会いに行きたくなるお墓つくり”を提案しています。髪がくるくるしているけどパーマじゃない。これは無料パーマだといいつづけている。全国石製品協同組合 理事、東京都石材業政治連盟 幹事長。
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