今朝は寒かったですね。これから東京はひとケタ台の最低気温になってくるとのこと。う~ん11月にこんな感じの寒さがあったような…。12月が本気をだんだん出してきました。朝ますます布団から出るのがしんどくなりそうですね。
こんばんは。石屋のけんすけこと清水健介です。
さて、今日は2011年3月11日から続く話をしようかと思います。地震が起きた当日はみなさんは何をしていたでしょうか?僕は正直な話、前日飲みすぎておりました関係から午前中の仕事をして午後は少し事務所で休んでいました。そんな3月11日の14:46何も起こらなければ普通の怠惰な一日でした。
グラグラというかボーン!と突き上げられるような振動から大きな地震が来たと思い、その後は皆さんそれぞれの色々な出来事があったと思います。
僕が何より真っ先に思ったのがお寺さんのことでした。軽トラだったと思うのですが、1発目の本震が収まったあとにすぐに向かったことを覚えています。場所は練馬。そこには恐れていたことがおきていました。
空を見上げてみるとカラスなのか何かの鳥が変な動きをして旋回している状況が印象的でした。お寺の参道を歩けば色々な石が崩れ、燈籠は倒れそこら中に散乱していました。
マジか…。
色々なものが破損している情報が目に入ってくる僕にはこれが正直な感情だったのだと思います。
歩いてそれぞれを確認しているとボーリングの玉よりも2周りは大きいものが地面に落ちていました。
あれが飛んだんだ…。
想像を超える力が働いたことを事実が物語っていました。墓所を見てみるとこのような状況が目に飛び込んできました。
それから5年9カ月が経ちました
本日の朝、5年と9カ月の間1つで頑張っていた花立てを下げ、新しい花立て1対、水鉢等を入れました。震災時多くの方が破損した墓所を直したのですが、当然ご家庭によっては予算の関係もあります。全員が墓所を修復できたわけでは当然ありません。欠けたものをそのまま使う事は気持ち的に難しいとのことで、破損部分は使用せずにパーツがないまま時が過ぎていました。お施主さんには今年法事があり、予算的にも目途がついたということで修復のGOサインが出ましたので本日を迎えることができました。
クレーンで玉、笠、ギボシを設置して完成です。
長い間、体の一部が欠けたような状況でしたが 長い長い間のその状態もやっと今日で終わりになります。
震災の修復のすべてがまだ終わったわけではありません。傷があってもそのままという方も多くいます。ですが、今回のお施主さんはどうしても気になっていたとのことなのです。震災の時、実はお皿一枚割れていなかったらしいのですがお仏壇とお墓のみに破損がでてしまったらしいのです。自分の中でそれがずっと気になっていたとのことなのです。
お施主さんの破損した五輪塔のパーツは約5年の間、弊社が保管していました。僕もこのことについてはいつも気になっていたわけです。2011年から続く心の奥につっかえているものが取れた気がします。またスタートがきれるかな。
お施主さんにとっても明日の法事が新たなスタートとなることを祈っています。きっとご先祖さんも喜んでいることと思います。
この記事を書いた人
- 創業明治10年東京都上板橋の石材店清水屋5代目社長の清水健介です。令和元年に5代目就任。学生時代からやってきた納骨回数は2000回を超える。お墓、石のことなら何なりとご相談をいただければと思います!お墓を作ったはいいけど、コケだらけなんか嫌!“また会いに行きたくなるお墓つくり”を提案しています。髪がくるくるしているけどパーマじゃない。これは無料パーマだといいつづけている。全国石製品協同組合 理事、東京都石材業政治連盟 幹事長。
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