あなたのお墓終いちょっと待った!

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大変ご無沙汰しております。石屋のけんすけこと清水健介です。

7月に娘が生まれましてもうドタバタです。今ではハイハイの一歩手前?ずり這いまできています。今日はこれができた、明日になれば昨日できなかったものができるくらいに日々進化・成長のスピードは留まること知らない感じです。

また、嬉しいこと以外にも2019年になってから色々起きました。両親が揃って入院してしまったんですね。

内臓系の病気とかではないのですが、元々足腰に難を抱えている両親だったので長年の蓄積が爆発したような形になりました。2人とも退院し現在では家にいますが、1か月ちょっとくらいでしょうかね。仕事や育児など日々色々なことに追われ僕自身ほぼ記憶がないくらい忙しかったわけです。

先日、お墓終いをしてきました

そんな中、先日ある方よりお電話がありお墓終いをしたいからいつお骨を取り出せるかという内容をうけたんですね。

電話口だったのですが、もうメチャクチャ急いでいる様子…。

お寺さんともすでにご相談済みので、あとは日程調整・解体のお見積り等しなくてはいけないのですが、

いつできるの?

今週末は??

みたいな感じでして気が急いている状態でしたね。

一部お骨は永代供養へ、また一部お骨を他の場所へ改葬しなくてはいけないので役所関係にも届け出を出さなくてはいけません。

まぁそんなこんなですべてが整いまして、お墓終いのためにお墓の魂抜き・お骨の永代供養を行ってきたわけなんです。

すべてが終わってから参列者のある方から

「お墓って連名で持つことはできないのでしょうか…」

「私が継いでもよかったのではないでしょうか?」

と僕に聞いてきたんですね。

僕は

「やってしまった・・・」

と心の中で思いました。

お墓のことについての窓口はどこなのだろうか?

やってしまったと思った僕の真意なのですが、今回のご依頼を受けるよりもずっと前に僕たちが接触できていれば、親族さん関係でお墓の継ぎ手になる可能性がある方がいるかの調査ができていれば…

お墓終いをすることはなかったかもしれない

のです…。

ええええええーーーーー!!!!!じゃあ清水屋さんのミスじゃん!!!ってなりますよね。

窓口ということを少し書きましたがこの窓口が非常に重要なのです。

お墓は市区長村が運営するもの、お寺さん、霊園、野墓地

ざっとこのくらいになるでしょうか。

このほとんどの場合で石材店は相談のフロントラインに立てていません。うちの会社は相談の窓口として今回はなれていなかったんです。すべてが決定した後の職務を遂行するのみだったのです。

すべてがすべてではないでしょうが、石材店は石のこと。お墓の権利関係(今回のようなお墓終いは永代使用権の返還にあたるため)については管理事務所、お寺さんなどが応対するケースが圧倒的だと思います。

この窓口役の方って非常に重要でして、お墓終いを積極的に進めようとする場合や、少し落ち着いてこういう可能性もあるんじゃないですか?のような提案をしてくれるようなところもあります。

残念ながら前者のほうが多いと私的な印象を受けます。

しかもよくよく聞いてみますと、今回のお施主さんはN〇Kで特集をやっていた番組を見て、お寺さんへお墓終いを決定する旨を伝え、すべて自分自身の判断で行ったそうです。

先ほどの継ぐと言ってくれていた親戚さんは蚊帳の外でした。お施主さんを外から見ていてご親戚さんは変な使命感にかられているようで怖かったそうです。

実はお墓終いのお仕事をここ数年来多くさせていただいていますが、みなさん使命感が強い方です。大切なご先祖さん、実母、実父を永代供養に出すなどするわけですから、並々ならぬ決意が必要ですよね。

実際のところ、ご説明やほかの提案をしたことも何回もありますが、その意思の固さから決定が覆ったことは1度もありません。1度もです。お墓をこのような形で遺す道もありますよなどと丁寧にご説明してもです。

一方でお墓終いを決断される前。この時にご相談を受けた方はしっかりとお話しも聞いてくれますし、違った決断をされる方も多々いらっしゃいます。

このちょっとした違いですが、お施主さんとどのような心境の時期に接触できたかでこうも結果が違ってきてしまうのか と日々悩まされます。

今回のお施主さんへは決定を覆すことはできませんでした。

僕は自分への戒めとしてこのことを忘れることはないでしょう。すべては自身の力のなさ、もっとフロントラインに立てていれば、相談の窓口として指名していただけていればという後悔しかのこりません。

このブログを少しでも見ていただけている方でお墓終いを検討している方はぜひ、様々な人のご意見を聞いてください。ご家族・ご親族とも時間をかけて協議してみてください。

テレビでやっているからってお墓終いは決してブームではありませんよ。

お施主様がお墓終いの決定が行われたあとだったのでしょう。僕が解体工事のお見積りをするために墓所へ行ったときに奇麗な花が供えられていました。印象的だったので絵を描いてみました。

その方のご先祖様・ご両親のご冥福をお祈り申し上げます。

最近いっぱい絵を描いていまして随時インスタグラムにアップしています。

アカウントはこちらから。

https://www.instagram.com/kensuke_shimizu_/


この記事を書いた人

清水 健介
清水 健介この記事を書いた人
創業明治10年東京都上板橋の石材店清水屋5代目社長の清水健介です。令和元年に5代目就任。学生時代からやってきた納骨回数は2000回を超える。お墓、石のことなら何なりとご相談をいただければと思います!お墓を作ったはいいけど、コケだらけなんか嫌!“また会いに行きたくなるお墓つくり”を提案しています。髪がくるくるしているけどパーマじゃない。これは無料パーマだといいつづけている。全国石製品協同組合 理事、東京都石材業政治連盟 幹事長。
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