こんにちは石屋のけんすけこと清水健介です。少し体調を崩しておりまして全身に蕁麻疹がでました。記憶の中では小さい頃でしょうか。もう蕁麻疹が出たことなんて遥か昔のこと。忘れていた記憶が呼び出されました。業界の会議が終わり帰宅して寝ていると頭から体、そして足まですべてがかゆくなりました。鏡で見てみるとそれはひどい蕁麻疹でした。夕食にはサバを食べていたのですが、やっぱり体調が良くない時にはいかんのだろうな…。これも教訓になりました。今は全然元気になり大丈夫です。
さて、少し前までは気温も低く東京でも凍えるような日々でした。この数日は15度くらいの気温だそうで天気予報を見ると月曜日には20度にもなるそうです。その翌日はヒト桁台の気温…。マジか…と本音が出てしまいます。気温は乱高下ですね。
僕が石材業をはじめて10年以上になります。今までの経験的に季節の変わり目などで急激な温度変化がある時にはお亡くなりになる方が多いと思います。今埋葬の数が増えていることからも実感できます。そんな埋葬の現場では色々なことが起きています。そんなことを書いてみようかと思います。
埋葬にて思う。
お仕事をさせていただいているお寺さんでは年間を通して火葬場から直接埋葬するという件数が増えています。仏教でいうところの49日を待たずしての納骨になります。時代の変化や家族親族との距離感が変わったことが要因だと思います。
ある日のはなし。
Aさんの埋葬だったのですが、列席者はAさんの息子さん。他は親戚さんの4名での埋葬でした。息子さんのことをBさんとしましょう。
Aさんの埋葬が終わりますとお墓の話へとなっていったのですが、Bさんは皆さんへ話し始めました。
僕はクリスチャンだったんですよ。でも神様を信じていても幸せになれないじゃないですか。なので無宗教になろうと思ったんですよ。僕は自然へ帰りたいという思想があるんです。なので僕が死んだら海へまいてほしいんです。
僕はこの仕事をしていますので色々な思想を持っている方とお話をしているのでフムフムと聞いていたのですが、親戚さんは唖然…。
空気を変えたいところでしたので この墓所の承継について今後どのような考えなのかBさんへ少し視点を変えた質問をしてみました。Bさんには奥さんと子供さんがいるそうです。
前提がご自身が海洋散骨という希望なので基本的に2択です。
- 墓所をこのまま維持する → 墓地承継者は奥さんもしくはBさんの子供になっていく。
- 墓所を解体する → お墓を更地にしてお骨を永代供養しなくてはいけない。お骨は大正期のものもあり土葬もある。奥さんお子さんの埋葬はどうする??
このような場合 御家族間、夫婦間でのお話合いが非常に大切だと思います。Bさんが海洋散骨の場合、ご家族はどのような意思なのか。奥さんも海洋散骨の意思があるのか?お子さんはまだ小さくそんなことさえ考えることはできません。
当然 信仰の自由はあります。ですが日本の法律では亡くなった方の遺骨は法律で規定されている場所へ埋葬しなくてはいけません。
Bさん → 海洋散骨の場合
Bさんの奥さん → 真意不明 夫婦間での同意が当然必要ですよね。
Bさんのお子さん → Bさんが亡くなるころには通常だとある程度の年齢になっており葬儀、埋葬の喪主になっている可能性がある。Bさんを海洋散骨するかどうかはこの人と奥さんの意思が強く反映されると思います。
残されたお骨はどうするかという問題。永代供養に出すにしてもお金は当然かかります。
Bさんの反応
難しい問題ですね…。
そうなんです。難しいんです。本当に。
遺言に海洋散骨してと書いてもやってくれるかわからない??
遺言というのは難しいものでよく相続財産のものと混同しやすいのですが、葬儀の方法や埋葬方法については遺言書に書いても強制力というか義務が発生しないんです。承継人の意思にゆだねられるわけです。
オヤジはそう言ったけど僕(わたし)とは主義主張が違う。
こういうことは葬儀埋葬などの場で本当によくあることです。
生前にお墓を処分(墓終い)してしまう危険性がここにあります。何十年後の話になるのですが、もしお墓を解体処分してしまった後、承継者の人(Bさんの妻もしくは子供さん)がBさんを通常埋葬したいという意思があった場合はもう一度お墓を作り直さなくてはいけなくなってしまうのです。これこそものすごい負担だよね。
なので生きているうちの会話ってとても重要なわけです。とくに埋葬というものなんかは価値観が夫婦であっても違うかもしれない。
息子であってもそう。オヤジを海へまくことはできない!
もしくは通常の埋葬しようとしたところ息子がオヤジは海にまくんだ!!ってなことにね。
とにもかくにも生前にみんなで話す時間を作りましょう。自分のお墓をどうしたいか自分がどう埋葬されたいか。それを人はどう思っているのか。子供に実際にどう思っているか等々聞いてみましょう。
過去の納骨日誌についてはこちらから。実際に起こったことから学ぶことは多いよね…。同じことなんて1つもないのさ。
それではまた!
この記事を書いた人
- 創業明治10年東京都上板橋の石材店清水屋5代目社長の清水健介です。令和元年に5代目就任。学生時代からやってきた納骨回数は2000回を超える。お墓、石のことなら何なりとご相談をいただければと思います!お墓を作ったはいいけど、コケだらけなんか嫌!“また会いに行きたくなるお墓つくり”を提案しています。髪がくるくるしているけどパーマじゃない。これは無料パーマだといいつづけている。全国石製品協同組合 理事、東京都石材業政治連盟 幹事長。
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