お墓の継ぎ手がすべて女性なんですが、どうすればいいでしょうか?

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今ホットな話題というのはやはり現実で起きていることなのだと思います。ポケモンGOしかり、バーチャルではなく事件は現場で起きています。こんにちは石屋のけんすけこと清水健介です。いやいや梅雨明けしないな~。カラッと暑いどころか、秋みたいな空気も漂っているしね。

さてさて、今日はメディアでもしきりに登場している『墓終い』ということをテーマに書いていこうと思います。一言で墓終いといっても千差万別。そのケースは人によって、ご家族の事情によって色々あると思います。

お墓の継ぎ手がすべて女性であったら?

事例

お父さん(仮名 山田太郎)、お母さん(仮名 山田花子)が昔作ってくれたお墓が現在ある。父は20年前に他界、母が先日亡くなってしまった例。山田太郎・花子夫妻には3人姉妹がいる。

  • 長女 イチ子
  • 次女 ふた子
  • 三女 サン子

まぁなんとも簡単な名前なのですが思い浮かばなかったので勘弁してください。続けます。

姉妹はすべて結婚しているため3人とも名字が山田姓から変わってしまっている。母の急死のためお墓をどのように承継するか姉妹間ではまだ決めていない。

はい。一番厄介とも言えるケースだと思います。法律上3人の姉妹の誰が継いでも問題ないです。

問題は…心情的問題。

嫁いでいるということなので皆さん旦那さんのほうの家庭があります。日本では家父長制が長らく続いていたので男の人がお墓を持っているケースも多いです。なので3人姉妹の嫁ぎ先にお墓があるかどうかをまずは確認することが先決です。心情云々よりまずは事実の整理ですね。

お墓を3人の嫁ぎ先のご主人さんが誰も持っていなかった場合

この場合は山田家墓所の承継を話し合いにて決めることが一番いい方法だと思います。まれにみんなが放棄してそれぞれ自分固有のお墓を作ることがありますが、山田家墓所管理者より承継に関してどうするのか?という内容通知が送られてくるものと思います。

お墓を3人の嫁ぎ先のご主人さんの2人が持っていた場合

はい。これ結構喧嘩になるパターンです。俺一人に任すのかよ~。ということもあるでしょう。義父さん、義母さんにはお世話になったから俺守っていくよという解決もあるかもしれません。

お墓を持っていないから承継しなくてはいけないという会話にならないのが墓所承継の難しい問題です。今住んでいる地域と墓所が離れていることなどがネックになりやすいですよね。

さてさて最後

お墓を3人の嫁ぎ先のご主人さんがすべて持っていた場合

これは大変。難しい。承継する場合に必ず誰かが2つの墓所を守っていかなくてはいけないのです。話し合いも難航するでしょう。

ぼくの経験上での解決策の一例を書くと

・セオリー通り2つのお墓を維持管理していった。→遺産分割協議にて優遇される条項をつけてもらった。
・どちらか一方の墓所を解体更地にして、お墓を1つに統合した。

このような感じでしょうかね。各々の事情については本当に家族、親戚ごとに違うのでこの例が当てはまらないことも多々あります。

ではこのような状況にならないようにするためにはどのようにしていればよかったのか。

未来にお墓の問題が起きることをわかっているのであれば、普段から当事者間で話し合っておく。

これがすべてだと思いますが1つ注意していただきたいポイント。

子供への負担になってしまうから。

これ禁句です!!!場合によっては負担になってしまう場合があると思います。しかし自分のおじいちゃん、おばあちゃんのお墓を孫の僕はみていきたいよ!ということもあるかもしれない。子供の気持ち(あんまり小さいと厳しいけど)を考えていたつもりでも逆の結果になってしまったりするものなんです。

とにもかくにも

会話

これ重要です。今日何回も書いておきます。

さて僕がこう言っていても現実世界はうまくいきません。

ほったらかされてしまったお墓の末路

無縁墳墓改葬広告

法律上 無縁墓にするための手続き

お墓はのこされてしまい遺骨もそのままの墓所はかなりの数があります。

所有者がいるかいないかも不明で連絡が繋がらない。その場合はこのような立て札を1年たて、官報にて告知するんです。告知に反応がない場合は墓地管理者名によって墓所は解体廃棄されお骨は合祀されていくことになります。ちなみに官報になっているのは法律が古いからなんだよね…。今の時代普通官報って見ないよね。その昔広く皆に伝える手段がこれしかなかったからなんです。

お墓もお骨も誰もみてくれない…。このような悲しい結果にならないために生きているうちに話をしっかりしていただきたいと思います。では!

この記事を書いた人

清水 健介
清水 健介この記事を書いた人
創業明治10年東京都上板橋の石材店清水屋5代目社長の清水健介です。令和元年に5代目就任。学生時代からやってきた納骨回数は2000回を超える。お墓、石のことなら何なりとご相談をいただければと思います!お墓を作ったはいいけど、コケだらけなんか嫌!“また会いに行きたくなるお墓つくり”を提案しています。髪がくるくるしているけどパーマじゃない。これは無料パーマだといいつづけている。全国石製品協同組合 理事、東京都石材業政治連盟 幹事長。
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